あと、数時間もすると明日になります。3月10日は私の誕生日で43歳になるようです。(40歳からはあまりまじめに数えないようにしています。)妻の都合で、一日早く簡単なお祝いということで、オードブルセットと生まれ年の1967年のワインをあけてお祝いです。コートデュローヌの銘酒エルミタージュ1967.長命なワインですが開けるまではそのワインの輝きが残っているかどうかどきどきです。シラー種でここまで古いものは初めてでしたが、光と透明感のある液体が、茶褐色を帯びて美味しい古酒のたたずまいをみせています。味わいも甘みも残りながらも、おいしいだしの部分だけがのこったようなうまみを感じます。今の自分と比べて、このワインに負けないような輝きを持ち続けられるかというのをまた1年精進していきたいと思います。
今日は仕事を午前中にすませて、都内の病院に行っていました。大学時代の先輩の奥さんが危篤ということでした。お宅にも遊びにいったことがありますし、私のブログを見てくれてもいました。脳関係で急に倒れたということで、昨日連絡を受けて、今日先輩自身を励ます意味でお見舞いに行きました。到着した1時間前に奥さんは亡くなりました。先輩に会うことはできましたが、何もかける言葉はありません。ただ、こういう時には他人というファクターが必要なことはわかっていましたので、話を聞く事だけはできます。それ以上できることもありませんので、帰ろうかと思い病院を出ましたが、一人先輩と同期の方にだけは電話をと思い、電話をかけると偶然にも仕事の途中で近い駅にいるということで、その先輩にも病院に来てもらいました。奥さんの最期の配慮だったのかもしれません。
若い死や突然の死、不慮の事故や自死、生きているとたまにどうしようもない死に対面することがあります。当事者ではなくても、その死の悲しみは深くつらくやり場がありません。その時に一番つらいのは当事者なのですが、その悲しみを拡散するために他人が必要になったりします。そんな役割を好き好んでやっているわけではないのですが、何か神様みたいなものがその役割を私に課しているのかと思い、今日もその場にいました。そんな話を妻としながら、外を見ると全てが真っ白に隠されるように雪景色が世界を包んでいました。ご冥福をお祈りします。